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【2023・2022年度|ZEH補助金一覧】ZEHで使える補助金を専門家が徹底解説!

行政では民間の省エネ設備の導入支援を図るため、ZEHの補助金・助成金制度を用意しています

この記事では、令和5年度および令和4年度の主要な補助金・助成金制度について詳しく解説します。

現在利用可能な省エネ補助金制度について理解することで、住宅の断熱性能の大幅な向上と省エネ設備の導入を迅速に進めるきっかけになるので、ぜひ参考にしてください。

なお、最新の情報が知りたい方は各団体に問い合わせてください。

ZEH(ゼッチ)とは

ZEH(Net Zero Energy House)とは、住宅におけるエネルギー収支をゼロ以下にした住宅のことを指します。

使用するエネルギーを削減する「省エネ」と、太陽光発電などでエネルギーを創出する「創エネ」の合計で、エネルギー創出量が使用量を上回ることを目指します。

ZEHは、省エネ・創エネの段階に合わせて5種類存在しています。

  • ZEH(ゼッチ)
  • ZEH+(ゼッチ・プラス)
  • ZEH Oriented(ゼッチ・オリエンティッド)
  • Nearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)
  • Nearly ZEH+(ニアリー・ゼッチ・プラス)

ZEHの種類や計算方法については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

参考:ZEH(ゼッチ)とは?取得のメリットやZEHの種類を紹介、補助金制度についても専門家が徹底解説

2023年のZEH補助金について

2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、政府は関係省庁(経済産業省・環境省・国土交通省)と連携することで住宅の省エネ・省CO2化に向けた取り組みを進めています。

この取り組みは「2030年までに建売戸建てや集合住宅を含む新築住宅の多くでZEHを実現すること」を目標としているため、年々環境に配慮した住宅であるZEH住宅の数を増やす工夫が進められています。

ZEH住宅を増やす取り組みの中でも、取得側に嬉しいのがZEH補助金です。

補助金にはいくつか種類があり、それぞれ対象が異なっています。

 

2023年のZEH補助金について

引用:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「経済産業省及び環境省による戸建ZEH補助事業

 

2023年度のZEHに対する補助金は、下記の7つです。

  1. ZEH支援事業
  2. 次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業
  3. 次世代HEMS(ヘムス)実証事業
  4. 超高層ZEH-M実証事業
  5. 高層ZEH-M支援事業
  6. 中層ZEH-M支援事業
  7. 低層ZEH-M促進事業

1から3までが「新築住宅を建築・購入する個人」が対象で、4から7までが「新築住宅を開発する事業者等」が対象です。

一つずつ解説します。

ZEH支援事業

ZEH支援事業は、「新築住宅を建築・購入する個人」および「新築住宅の販売者となる法人」が対象です。

 

『ZEH』
申請対象者 ・新築住宅を建築・購入する個人
・新築住宅の販売者となる法人
対象となる住宅 ・ZEH
・Nearly ZEH(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
・ZEH Oriented(都市部狭小地の二階建以上及び多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント 戸建住宅におけるZEH(『ZEH』、Nearly ZEH、ZEH Oriented)の定義を満たしていること
1)住宅の外皮性能は、地域区分ごとに定められた外皮平均熱貫流率(UA値)を満たすこと
2)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減されていること
3)太陽光発電システム等の再生可能エネルギー・システムを導入すること
  売電を行う場合は余剰買取方式に限る。<全量買取方式は認めません>
4)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上削減されていること。
  なお、 Nearly ZEHの場合は、再生可能エネルギー等を加えて基準一次エネルギー消費量から75%以上100%未満削減、ZEH Orientedの場合は、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減とする。
補助額  55万円/戸 +α
公募期間 2023年4月28日10時から2023年11月10日17時まで(一次公募)

 

『ZEH+』
申請対象者 ・新築住宅を建築・購入する個人
・新築住宅の販売者となる法人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント

戸建住宅におけるZEH(『ZEH+』、Nearly ZEH+)の定義を満たしていること
1)住宅の外皮性能は、地域区分ごとに定められた外皮平均熱貫流率(UA値)を満たすこと
2)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から25%以上削減されていること。
3)太陽光発電システム等の再生可能エネルギー・システムを導入すること
  売電を行う場合は余剰買取方式に限る。<全量買取方式は認めません>
4)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上削減されていること。 なお、 Nearly ZEH+の場合は、再生可能エネルギー等を加えて基準一次エネルギー消費量から75%以上100%未満削減とする。
5)以下の再生可能エネルギーの自家消費拡大装置のうち2つ以上を導入すること
 ①外皮性能の更なる強化
 ②高度エネルギーマネジメント
 ③電気自動車(PHV車を含む)を活用した自家消費の拡大措置のための充電設備又は放電設備

補助額 100万円/戸 +α
公募期間 2023年4月28日10時から2023年11月10日17時まで(一次公募)

参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和5年度 ZEH支援事業 公募要領

 

次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業

次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業は「新築住宅を建築・購入する個人」が対象です。

 

申請対象者 新築住宅を建築する個人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント

戸建住宅におけるZEH(『ZEH+』、Nearly ZEH+)の定義を満たしていること
1)住宅の外皮性能は、地域区分ごとに定められた外皮平均熱貫流率(UA値)を満たすこと
2)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から25%以上削減されていること
3)太陽光発電システム等の再生可能エネルギー・システムを導入すること
  売電を行う場合は余剰買取方式に限る。<全量買取方式は認めません>
4)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上削減されていること。
  なお、 Nearly ZEH+の場合は75%以上100%未満削減とする。
5)以下のいずれか1つ以上を導入すること
 ①蓄電システム・ZEH+
 ②V2H充電設備(充放電設備)
 ③燃料電池
 ④太陽熱利用温水システム
 ⑤太陽光発電システム10kW以上

補助額 100万円/戸 +α
公募期間 2023年4月28日10時から2023年11月10日17時まで

参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和5年度 次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業 公募要領

次世代HEMS実証事業

次世代HEMS実証事業は「新築住宅を建築する個人」が対象です。

 

申請対象者 新築住宅を建築する個人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント

戸建住宅におけるZEH(『ZEH+』、Nearly ZEH+)の定義を満たしていること
1)住宅の外皮性能は、地域区分ごとに定められた外皮平均熱貫流率(UA値)を満たすこと
2)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から
25%以上削減されていること。 
3)太陽光発電システム等の再生可能エネルギー・システムを導入すること。
  売電を行う場合は余剰買取方式に限る。<全量買取方式は認めません>
4)設計一次エネルギー消費量は、再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から
100%以上削減されていること。なお、 Nearly ZEH+の場合は75%以上100%未満削減とする。
5)高度エネルギーマネジメントを選択し、かつ、蓄電システム又はV2H充電設備(充放電設備)を導入すること
6)太陽光発電システムによる創エネルギーを最大活用し、自家消費量を更に拡大することを目的に、AI・IoT技術等による最適制御を行う仕組みを備えていること

補助額 112万円/戸 +α
提案応募期間 2023年4月17日10時から2023年7月28日17時まで

参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和5年度 次世代HEMS実証事業 公募要領

超高層ZEH-M実証事業

超高層ZEH-M実証事業は「新築住宅を開発する事業者等」が対象です。

公募期間の期間は、2023年5月25日10時から2023年6月23日17時までです。

 

対象となる住宅 補助額
住宅用途部分が21層以上のZEH-M 補助対象経費の1/2以内
上限3億円/年、10億円/事業

詳細は「令和5年度 超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業 公募要領」をご確認ください。

高層ZEH-M支援事業

高層ZEH-M実証事業は「新築住宅を開発する事業者等」が対象です。

公募期間の期間は、2023年5月25日10時から2023年6月23日17時までです。

 

対象となる住宅 補助額
住宅用途部分が6層から20層のZEH-M 補助対象経費の1/3以内
上限3億円/年、8億円/事業、50万円/戸、補助事業の費用対効果

詳細は「令和5年度 高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業 公募要領」をご確認ください。

中層ZEH-M支援事業

中層ZEH-M実証事業は「新築住宅を開発する事業者等」が対象です。

公募期間の期間は、2023年5月12日10時から2023年12月8日17時までです。

 

対象となる住宅 補助額
住宅用途部分が4層から5層のZEH-M 補助対象経費の1/3以内
上限3億円/年、8億円/事業、50万円/戸、補助事業の費用対効果

詳細は「令和5年度 中層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業 公募要領」をご確認ください。

低層ZEH-M促進事業

低層ZEH-M実証事業は「新築住宅を開発する事業者等」が対象です。

公募期間の期間は、2023年5月25日10時から2023年6月23日17時までです。

 

対象となる住宅 補助額
住宅用途部分が1層から3層のZEH-M 40万円/戸
上限3億円/年、6億円/事業

 

詳細は「令和5年度 低層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業 公募要領」をご確認ください。

2022年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

続いて、2022年の経済産業省と環境省の6つのZEH補助金を紹介します。

 ①ZEH支援事業

 ②次世代ZEH+(注文住宅)実証事業

 ③次世代HEMS実証事業

 ④超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業

 ⑤中高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業

 ⑥低層ZEH-M(ゼッチ・マンション)促進事業

①〜③が新築住宅を建築・購入等する個人が対象の補助事業、④〜⑥が新築住宅を開発する事業者等が対象の補助事業です。

以下で詳しく解説していきます。

ZEH支援事業

ZEH支援事業では、『ZEH』と『ZEH+』が補助金対象です。

 

『ZEH』
申請対象者 ・新築住宅を建築・購入する個人
・新築住宅の販売者となる法人
対象となる住宅 ・ZEH
・Nearly ZEH(寒冷地、低日照地域、多雪地域に限る)
・ZEH Oriented(都市部狭小地の二階建以上及び多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント ①ZEHロードマップにおける『ZEH』の定義を満たしていること

②SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが関与(設計、建築又は販売)する住宅であること
補助額 55万円/戸 補助対象住宅に蓄電システム(定置型)を導入する場合は2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
公募期間 令和4年7月4日~ 8月19日

 

『ZEH+』
申請対象者 ・新築住宅を建築
・購入する個人
・新築住宅の販売者となる法人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日照地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント ①ZEHロードマップにおける『ZEH』の定義を満たしていること且つ、以下のⅠとⅡを満たすこと
Ⅰ.更なる省エネルギーの実現(省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減)
Ⅱ.以下の再生可能エネルギーの自家消費拡大措置のうち2つ以上を導入すること
1.外皮性能の更なる強化
2.高度エネルギーマネジメント
3.電気自動車(PHV車を含む)を活用した自家消費の拡大措置のための充電設備又は充放電設備

②SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが関与(設計、建築、改修又は販売)する住宅であること
補助額 100万円/戸
公募期間 令和4年7月4日~ 8月19日

 

次世代ZEH+(注文住宅)実証事業

次世代ZEH+(注文住宅)実証事業では、『ZEH+』と『Nearly ZEH+』が補助金対象です。

 

申請対象者 新築住宅を建築する個人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日照地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント 「ZEH+に係る要件」を満たしていること且つ、以下のいずれか1つ以上を導入すること
1.蓄電システム
2.V2H充電設備(充放電設備)
3.燃料電池
4.太陽熱利用温水システム
5.太陽光発電システム10kW以上
補助額 100万円/戸
・蓄電システム(定置型):2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
・燃料電池:2万円/台
・V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2又は75万円のいずれか低い金額を加算
・太陽熱利用温水システム:【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸
公募期間 令和4年年5月6日~令和5年1月6日

 

次世代HEMS実証事業

次世代HEMS実証事業では、『ZEH+』と『Nearly ZEH+』が補助金対象です。

 

申請対象者 新築住宅を建築する個人
対象となる住宅 ・ZEH+
・Nearly ZEH+(寒冷地、低日照地域、多雪地域に限る)
交付要件の主なポイント ①「ZEH+に係る要件」を満たし、且つ、蓄電システム又はV2H充電設備(充放電設備)のいずれかを導入すること

②更に、蓄電システム、V2H充電設備(充放電設備)、燃料電池、太陽熱利用温水システムの設備を導入することも可とする

③太陽光発電システムによる創エネルギーを最大活用し、自家消費量を更に拡大することを目的に、AI・IoT技術等による最適制御を行う仕組みを備えていること
補助額 112万円/戸
・蓄電システム(定置型):2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
・燃料電池:2万円/台
・V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2又は75万円のいずれか低い金額を加算
・太陽熱利用温水システム:【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸
公募期間 令和4年年7月11日~8月19日

 

超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業及び中高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業

超高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業及び、中高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業では、『ZEH-M』『ZEH-M Ready』『Nearly ZEH-M』『ZEH-M Oriented』が補助金対象です。

 

申請対象者 新築住宅を開発する事業者等
対象となる住宅 ・ZEH-M
・ZEH-M Ready
・Nearly ZEH-M
・ZEH-M Oriented
交付要件の主なポイント ①集合住宅におけるZEHロードマップの「ZEH-Mの定義」を満たしていること且つ、以下のⅠ~Ⅲを満たしていること
Ⅰ.住宅用途部分が21層以上(超高層ZEH-M)、4層以上20層以下(中高層ZEH-M)の集合住宅であること
Ⅱ.住宅用途部分が4・5層の集合住宅はZEH-M Ready以上、6層以上の集合住宅はZEH-M Oriented以上であること
Ⅲ.省エネ性能評価証を活用した営業広報を行うこと

②補助事業者は以下のいずれかであること
Ⅰ.SIIに登録されているZEHデベロッパー(建築主)
Ⅱ.個人または宅地建物取引業免許を有する不動産業以外の法人であり、ZEHデベロッパー(建築請負会社)に補助事業の発注を計画している建築主
補助額 ●超高層ZEH-M  補助対象経費の1/2以内 ※事業期間は最長5年(上限:3億円/年、10億円/事業)

●中高層ZEH-M  補助対象経費の1/3以内 ※事業期間は最長4年(上限:3億円/年、8億円/事業、補助事業の費用対効果)
公募期間

●超高層ZEH-M 令和3年6月1日~6月30日

●中高層ZEH-M 令和4年6月1日~6月30日

 

低層ZEH-M(ゼッチ・マンション)促進事業

低層ZEH-M(ゼッチ・マンション)促進事業では、『ZEH-M』と『Nearly ZEH-M』が補助金対象です。

 

申請対象者 新築住宅を開発する事業者等
対象となる住宅 ・ZEH-M
・Nearly ZEH-M
交付要件の主なポイント ①集合住宅におけるZEHロードマップの「ZEH-Mの定義」を満たしていること且つ、以下のⅠ~Ⅱを満たしていること
Ⅰ.住宅用途部分が3層以下であること
Ⅱ.省エネ性能評価証を活用した営業広報を行うこと

②補助事業者は以下のいずれかであること
Ⅰ.SIIに登録されているZEHデベロッパー(建築主)
Ⅱ.個人または宅地建物取引業免許を有する不動産業以外の法人であり、ZEHデベロッパー(建築請負会社)に補助事業の発注を計画している建築主
Ⅲ.不動産を業とする法人でZEHデベロッパー(建築請負会社)に補助事業の発注を計画している建築主(本事業への累積申請住戸数が25戸以下であるもの)
補助額 40万円/戸 ※事業期間は最長3年(上限:3億円/年、6億円/事業)
公募期間 令和3年9月13日~9月30日

 

その他のZEHに関する補助金・助成金一覧

ZEHに関する補助金には、これまで紹介した制度以外にも、多くの制度が存在します。

ここでは、その他の補助金・助成金の制度について、各行政機関ごとにご紹介します。

【国土交通省】LCCM住宅整備推進事業

LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、建設時、運用時、廃棄時において出来るだけ省CO2に取り組み、さらに太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出によって、住宅建設時のCO2排出量を含めたライフサイクル上で発生するCO2の収支をマイナスにした住宅です。

補助要件として、下記2つを満たす必要があります。

 ①LCCO2評価の結果が「適合」であること
 ②CASBEE 環境効率ランクがSまたはAかつライフサイクルCO₂ランクが緑☆☆☆☆☆(5つ☆)であること

また、補助限度額は140万円/戸かつ掛かり増し費用の1/2以内です。

【国土交通省】地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業とは、国土交通省の採択を受けたグループが建てる、省エネルギー性や耐久性などに優れた新築・中古の木造住宅に対して補助金が交付される制度のことです。

グループとは、原木供給・製材・建材・設計・施工などの地域の中小工務店を中心にした事業者で構成された集団のことを指します。

つまり、ZEH経験の乏しい工務店等でも、木造戸建ZEH住宅の建設に活用することができる補助金です。

住宅タイプによって、補助上限額が異なります。

 

補助金対象となる住宅タイプ 補助上限額
①長寿命型 建築費の1/10以内で、上限140万円
②ゼロ・エネルギー住宅型 建築費の1/10以内で、上限150万円
③高度省エネ型 建築費の1/10以内で、上限90万円

【経済産業省】TPOモデルを活用した次世代ZEH+実証事業

本事業において、TPOモデル(第三者保有モデル)とは、居住者以外の「第三者」が太陽光発電システムの設置に係る初期費用を負担し、ZEHの実現を図るモデルのことを指します。

補助金の上限額は100万円/戸です。

補助金・助成金を検討中なら「環境・省エネルギー計算センター」へ無料で相談!

省エネ性能表示に役立つ補助金・助成金の申請には多数の書類やデータを完備する必要があるなど、管轄行政機関との協議のためには専門知識が必要となります

また一般の方が、そもそもどのような補助金制度が設けられているのか、自社が行いたいZEH対策に活用できる制度はどれなのか、適切に判断することは困難です。

補助金制度に関してはプロに相談のうえ、自社の対策にて活用できる制度がないのか確認してみることをおすすめします

多くの省エネ性能評価の申請代行業務の実績を誇る当社「環境・省エネルギー計算センター」では、複数の補助金・助成金から、依頼者様の建築物に適した制度のご提案が可能です

令和3年度以前に複数種類の補助金交付に成功しているので、補助金・助成金の申請を検討されている方はぜひ当社までお問い合わせください。

令和4年度の省エネ全般に関する補助金・助成金一覧

最後に、令和4年度の省エネ全般に関する補助金・助成金について、行政機関ごとに分けてご紹介します。

ZEHの検討と併せて参考にしてください。

 

国土交通省 事業区分 予算 公募期間
既存建築物省エネ化推進事業 66.29億円

令和4年6月1日~6月30日

 

経済産業省 事業区分 予算 公募期間
先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金 (a)先進設備・システム 253.2億円


令和4年5月25日~年6月1日

(b)オーダーメイド型
(c)指定設備導入事業
(d)エネマネ事業
住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業(ZEB ZEH 次世代省エネ建材) 80.9億円

令和4年6月1日~8月19日

災害時の強靭性向上に資する天然ガス利用設備導入支援事業費補助金 6.7億円 令和4年2月10日~3月4日
災害時に備えた社会的インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金(LPガス/石油タンク) 37.5億円 令和4年2月15日~3月10日
需要家主導による太陽光発電導入加速化補助金(新規) 125億円 令和4年3月25日~4月15日

 

環境省 事業区分 予算 公募期間
工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業 (SHIFT事業) 1)計画策定 37億円 令和4年4月13日~6月20日
2)設備更新
建築物等の脱炭素化・レジリエンス強化促進事業 55億円 令和4年6月6日~7月15日
(1)新築建築物のZEB化支援事業 ①レジリエンス新築ZEB
②新築ZEB
(2)既存建築物のZEB化支援事業 ①レジリエンス既存ZEB
②既存ZEB
(3)既存建築物における省CO2改修支援事 ①民間建築物における省CO2改修支援事業
②テナントビルにおける省CO2改修支援事業
脱フロン・低炭素社会の早期実現のための省エネ型自然冷媒機器導入加速化事業 73億円 令和4年4月11日~5月13日
PPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業 (1)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業 38億円 令和4年6月27日~7月27日
(2)新たな手法による再エネ設備導入・価格低減促進事業

 

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