ZEBプランナーは、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現をサポートする専門家です。
ZEBとは、年間の一次エネルギー消費量の収支を実質ゼロにすることを目指した建築物のことを言います。
こうした建築物は将来的にさらに多く求められるため、ZEBプランナーの活用は重要な選択肢となるでしょう。
この記事では、ZEBプランナーの定義、役割、相談するメリットについて詳しく解説します。
ZEBプランナーとは
ZEBプランナーは、ZEBの計画・設計・運用に関する専門的な知識と経験を持つ専門家です。
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)によって認定される資格で、ZEBの普及促進に重要な役割を果たしています。
具体的な定義と主な業務支援について、詳しく見ていきましょう。
ZEBプランナーの定義
ZEBプランナーとは、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及促進と実現支援を目的として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が認定する専門家です。
彼らは、一般向けにZEBの実現に関する相談窓口を設置し、建築設計や設備設計、コンサルティングなどの業務支援を提供します。
また、関連する活動や実績を公表することで、さらなる普及と事業者への支援を行います。
この制度は、「住宅・建築物需給一体型等省エネルギー投資促進事業費(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業)」の趣旨に基づいて設立されました。
3つの業務支援
主に3つの業務支援を提供します。
①設計支援
建築設計や設備設計の観点から、目標実現に必要な技術的なアドバイスをします。
②その他設計支援
設計から施工までの幅広い分野において一貫したサポートを提供し、確実な実現をサポートします。
③コンサルティング支援
省エネ計画の立案や、関連する補助金申請のサポートなど、幅広いコンサルティングサービスを提供します。
これらの業務支援を通じて、建築主や設計者の目標実現をトータルにサポートします。
専門的な知識とノウハウを活用することで、より効率的かつ効果的に目標を実現できるでしょう。
ZEBプランナーの登録申請
この資格を得るためには、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録申請を行う必要があります。
この登録申請のプロセスは、専門家としての資質と能力を確認するための重要な手続きです。
具体的な登録要件と申請方法について、以下で詳しく見ていきましょう。
登録要件
登録するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
登録要件は以下のとおりです。
①登録種別に応じて以下の目標を有し、自社ホームページ等で公表していること。
【設計で登録する場合】
2025年度に自社が受注する設計業務のうち、ZEBが占める割合を50%以上とする受注目標
【コンサルティング等で登録する場合】
2025年度に自社が受注するコンサルティング業務のうち、ZEBが占める割合を50%以上とする受注目標
②ZEB相談窓口を有し、建築主等からのZEBに関する問い合わせに対応できること。
※ZEB専用の窓口である必要はない。
③ 自社のZEB設計業務、コンサルティング業務の受注実績を自社ホームページ等で公表していること。
④ 登録された事業者は、登録翌年度より毎年4月に1年間のZEB受注実績(件数、延べ面積)及び今後の受注に向けた行動計画について、経済産業省指定の報告先へ実績報告を行うこと。
⑤ 経済産業省の求めがあった場合、これに応じ、ZEBの普及に関するアンケート調査等に協力できること。
⑥ 日本国内において登記された法人であること。
⑦ 「暴力団排除に関する誓約事項」に記載されている事項に該当しないこと。
⑧ 経済産業省の所管補助金交付等の停止及び契約に係わる指名停止措置を受けていないこと。
引用:令和6年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業 ZEBプランナー(フェーズ2)公募要領
これらの要件を満たすことで、専門家としての専門性と信頼性が担保されます。
申請方法
登録申請は、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)のウェブサイトを通じて行います。
- 公募要領の確認
- ZEBプランナー・ポータルサイトアカウント取得申込
- ZEBプランナー・ポータルサイトにログイン
- 登録申請
- ZEBプランナー登録証の交付・公表
引用:一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII) ZEBプランナー・マーク
登録が完了すると上記の、専門家としてのZEBプランナー・マークをダウンロードできます。
このマークは、資格を示すものであり、名刺やウェブサイトなどに使用できます。
登録申請は、年度ごとに募集期間が設けられていますので、ウェブサイトで最新の募集情報の確認をお願いいたします。
ZEBプランナーの3つの主要な役割
ZEBプランナーは、目標の実現に向けて3つの主要な役割を果たします。
これらの役割は、普及促進と効果的な実現に不可欠です。
具体的な役割について、以下で詳しく解説します。
ZEB相談窓口の設置
重要な役割の一つが、相談窓口の設置です。
この窓口は建築主や設計者が関連する疑問や相談を気軽に行える場所になります。
この窓口を通じて、建築主や設計者は、疑問を解消し、目標実現に向けた具体的なイメージを掴めます。
専門的な知識とノウハウを活用することで、実現に向けた第一歩を踏み出せるでしょう。
省エネ設備に関するコンサルティング
もう一つの重要な役割が、省エネ設備に関するコンサルティングです。
目標の実現には、高効率な省エネ設備の導入が不可欠です。
専門的な知識を活用することで、より効果的かつ効率的な省エネ設備の導入が可能になり、建築物のエネルギー消費量を大幅に削減し、目標の実現に近づけます。
ZEBのプランニング業務に関する取り組みの公表
3つ目の主要な役割が、プランニング業務に関する取り組みの公表です。
この役割は普及促進と、専門家の信頼性向上に寄与します。
情報が公表されることで、専門家の実績と能力を客観的に評価できるでしょう。
また、関連する情報が広く共有されることで、普及促進にもつながります。
この役割は、市場の透明性を高め、より多くの建築主や設計者が目標に取り組むきっかけを提供する重要な機能を果たしています。
ZEBプランナーに相談するメリット
ZEBプランナーに相談することで、多くのメリットを得られます。
目標の実現に向けて、専門的な知識とノウハウを活用することは非常に効果的です。
具体的なメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。
専門的な知識とノウハウの活用
専門的な知識とノウハウを活用することは、目標の実現において非常に重要です。
彼らは、建築物の省エネ技術や再生可能エネルギーの導入方法、エネルギーマネジメントシステムの構築など、幅広い知識を持っています。
これらの専門知識を活用することで、より効果的かつ効率的に目標を実現できるでしょう。
また、常に最新の技術動向や法規制の変更をフォローしているため、その時の条件に合った最適な方法を提案できます。
補助金申請の効率的なサポートを受けられる
関連する補助金申請において、専門家のサポートを受けられることは大きなメリットです。
目標の実現には初期投資が必要となる場合が多く、補助金の活用は重要事項となります。
彼らは、さまざまな補助金制度に精通しており、プロジェクトに最適な補助金を選択し、効率的な申請をサポートしてくれるでしょう。
補助金制度を活用することで、プロジェクトの経済性を高め、目標の実現の可能性が大きくなるでしょう。
ZEB取得にお悩みなら「環境・省エネルギーセンター」にご相談ください!
ZEBの実現は、環境負荷の低減と建築物の価値向上につながる重要な取り組みです。しかし、その実現には専門的な知識と経験が必要となります。
この記事では、ZEBプランナーの定義や役割、相談するメリットについて詳しく解説してきました。
環境・省エネルギーセンターはZEBプランナーです。
ZEB取得を検討している方、あるいは興味はあるものの具体的な進め方がわからないという方は、ぜひ「環境・省エネルギーセンター」にご相談ください。
当社では、豊富な経験と専門知識を活かして、お客様のニーズに合わせた最適な目標実現をサポートいたします。
※専門的な内容となりますので、個人の方は設計事務所や施工会社を通してご相談された方がスムーズです。