埼玉県で大規模な建築物を建てる際には、CASBEE埼玉県で評価し届出を行うことが必須となっています。
CASBEE埼玉県は建築物の環境性能を評価し格付けする「CASBEE」に埼玉県独自の基準を加えた評価制度となり、床面積の合計が2,000㎡以上の建築物の新築・増築・改築時の評価に用いられるシステムです。
この記事では、CASBEE埼玉県の特徴や評価方法、評価項目について詳しく解説します。
埼玉県で大規模な建築物を計画している方や、中規模な建築物でもCASBEE埼玉県の取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
CASBEEとは?
CASBEEとは「建築環境総合性能評価システム(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency)」の略称であり、建築物の環境性能を評価し格付けするシステムです。国土交通省のもとで産官学共同プロジェクトとして開発が行われたシステムで、建築物の「環境品質」と「環境負荷」は5段階で評価されます。
地方自治体で運営されているCASBEEは自治体独自で管理・運営を行っており、一定規模以上の建築物の新築・増築・改築時には届出を義務化しています。
地方自治体版CASBEEには、各自治体の特色や地域性に合わせて独自の基準を設けているものもあります。
CASBEE埼玉県とは
CASBEE埼玉県は、「CASBEE」に埼玉県独自の基準を加えた評価制度です。
埼玉県建築物環境配慮制度に基づき、平成21年10月1日から延べ床面積2,000㎡以上の新築・増築・改築を行う建築物にCASBEE埼玉県による評価の届出が義務化されました。埼玉県建築物環境配慮制度は、建築物の新築・増築・改築時における地球温暖化やその他の環境への負荷の低減を図ることを目的とした制度です。
また、さいたま市と川越市は独自に建築物環境配慮制度が設けられており、さいたま市と川越市で一定規模以上の建築物を建築する際には、それぞれの自治体への届出が必要となります。
CASBEE埼玉県の対象建築物
埼玉県内の建築物(さいたま市と川越市を除く)で、延床面積2,000㎡以上の新築・増築・改築を行う建築物がCASBEE埼玉県の評価対象となります。また、2,000㎡未満の建築物に関しては、任意で届出を行うことも可能です。
CASBEE埼玉県の届出期日
CASBEE埼玉県の届出期日は、着工日の21日前までとなります。
CASBEE埼玉県の届出先
CASBEE埼玉県の届出先と連絡先は以下の通りです。地域ごとに届出先が異なるので、該当エリアをご確認ください。
川越建築安全センター 本所 | |
該当エリア | 朝霞市・入間市・小川町・越生町・川島町・坂戸市・狭山市・志木市・鶴ヶ島市・ときがわ町・所沢市・滑川町・新座市・鳩山町・飯能市・東秩父村・東松山市・日高市・富士見市・ふじみ野市・三芳町・毛呂山町・吉見町・嵐山町・和光市 |
郵送先住所 | 〒350-1124 川越市新宿町1-17-17 |
連絡先 | 049-243-2102 |
越谷建築安全センター 本所 | |
担当エリア | 上尾市・伊奈町・桶川市・春日部市・川口市・北本市・久喜市・鴻巣市・越谷市・幸手市・白岡市・杉戸町・草加市・戸田市・蓮田市・松伏町・三郷市・宮代町・八潮市・吉川市・蕨市 |
郵送先住所 | 〒343-0813 越谷市越ヶ谷4-2-82 |
連絡先 | 048-964-5294 |
熊谷建築安全センター | |
担当エリア | 加須市・羽生市・行田市・熊谷市・深谷市・本庄市・美里町・寄居町・上里町・神川町 |
郵送先住所 | 〒360-0841 熊谷市新堀500 |
連絡先 | 048-533-8775 |
熊谷建築安全センター 秩父駐在 | |
担当エリア | 長瀞町・皆野町・横瀬町・秩父町・小鹿野町 |
郵送先住所 | 〒369-1871 秩父市下影森1002-1 |
連絡先 | 0494-22-3777 |
出典:川越建築安全センター > 各種申請・届出の提出先
出典:越谷建築安全センター > 各種申請・届出の提出先
出典:熊谷建築安全センター > 各種申請・届出の提出先
【修正前 削除予定】
川越建築安全センター 建築安全担当 | |
該当エリア | ふじみ野市・富士見市・志木市・朝霞市・和光市・新座市・三芳町・狭山市・所沢市・日高市・入間市・飯能市 |
郵送先住所 | 〒350-1124 川越市新宿町1-17-17 |
連絡先 | 049-243-2102 |
川越建築安全センター東松山駐在 | |
該当エリア | 吉見町・川島町・東松山市・坂戸市・鶴ヶ島市・嵐山町・鳩山町・毛呂山町・小川町・ときがわ町・越生町・東秩父町 |
郵送先住所 | 〒355-0024 東松山市六軒町5-1 |
連絡先 | 0493-22-4340 |
越谷建築安全センター 建築安全担当 | |
担当エリア | 春日部市・松伏町・吉川市・三郷市・八潮市・草加市・越谷市・川口市・蕨市・戸田市 |
郵送先住所 | 〒343-0813 越谷市越ヶ谷4-2-82 |
連絡先 | 048-964-5294 |
越谷建築安全センター 杉戸駐在 | |
担当エリア | 幸手市・杉戸町・宮代町・白岡市・久喜市・蓮田市・伊奈町・上尾市・桶川市・北本市・鴻巣市 |
郵送先住所 | 〒345-0036 杉戸町杉戸432 |
連絡先 | 0480-34-2385 |
熊谷建築安全センター 安全担当 | |
担当エリア | 加須市・羽生市・行田市・熊谷市・深谷市・本庄市・美里町・寄居町・上里町・神川町 |
郵送先住所 | 〒360-0841 熊谷市新堀500 |
連絡先 | 048-533-8775 |
熊谷建築安全センター 秩父駐在 | |
担当エリア | 長瀞町・皆野町・横瀬町・秩父町・小鹿野町 |
郵送先住所 | 〒369-1871 秩父市下影森1002-1 |
連絡先 | 0494-22-3777 |
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CASBEE埼玉県の特徴について
CASBEE埼玉県では県の環境施策等を踏まえ、重点項目として「ライフサイクルCO2の削減」と「緑の保全・創出」をCASBEEに盛り込んでいます。2つの重点項目について、下記で詳細を解説します。
重点項目1:ライフサイクルCO2の削減
1つ目の重点項目は「ライフサイクルCO2の削減」です。
埼玉県では、特に業務部門のCO2排出量が高い伸びを示しており、業務系ビルにおける環境性能の向上が求められています。
そこで、自然エネルギーの利用や省エネ設備の導入などにより、建築物を新築してから解体するまでに発生するCO2排出量を削減することが重要とされています。
重点項目2:緑の保全・創出
2つめの重点項目は「緑の保全・創出」です。
埼玉県には平地林や田園、河川など、長年にわたり人々に親しまれてきた身近な緑が多く残されています。しかし、人口の増加や土地利用の変化などが原因となり、緑は年々失われつつあります。
そこで、埼玉県は「ふるさと埼玉の緑を守り育てる条例」の一部を改正し、平成24年4月から緑化計画の届出対象敷地面積を3,000㎡以上から1,000㎡以上へと変更しました。この改正により、都市部の緑の保全・創出のさらなる推進を目指しています。
インセンティブの付与
CASBEE埼玉県による格付け・評価が高い建築物に対して、下記2つのインセンティブが与えられます。
マンションの購入者への金融機関における金利優遇制度
住宅ローンの基準金利から1.0〜1.5%程度の金利優遇を受けることができるよう手続きが進んでいましたが、現在は休止中のため、詳細については住宅課に確認してください。
総合設計制度による容積率の割増し
総合設計制度では建築基準法に基づき、条件を満たした建築物は容積率の通常の割増しを上回る割増しを受けることも可能とされています。CASBEE埼玉県の評価に応じて、通常の割増しに10%から20%を乗じた容積率の割増しを受けることができます。
CASBEE埼玉県の評価マニュアル・評価ソフト・届出書はこちら
CASBEE埼玉県の評価マニュアル・評価ソフト・届出書は、以下より閲覧およびダウンロードができます。
CASBEE埼玉県の評価方法
CASBEE埼玉県の採点基準は、「CASBEE建築(新築)」をもとに関係する県の条例が反映された基準を加えて修正した内容となっています。以下で独自に追加された評価項目について説明します。
CASBEE埼玉県で独自に追加された評価項目
以下の2項目については、関連する埼玉県の条例によって定められた基準を指標として評価を行います。
Q2 サービス性能 | 1.1.3 バリアフリー計画 |
Q3 室外環境【敷地内】 | 1. 生物環境の保全と創出 |
CASBEE埼玉県の
重点事項の評価方法
CASBEE埼玉県の2つの重点項目の評価方法について解説します。
重点項目の総合評価は「ライフサイクルCO2の削減スコア」と「緑の保全・創出のスコア」の合計スコアにより算出します。それぞれの合計スコアによる評価は以下となります。
合計点6.0未満 | がんばろう |
合計点6.0以上 | 良い |
合計点6.8以上 | 非常に良い |
合計点8.0以上 | すばらしい |
結果は下記の重点項目シートに記載されます。
CASBEE埼玉県による格付けや環境配慮の取組等は埼玉県のホームページで公表されるので、都度確認して取り組みましょう。
下記が各重点事項の詳細です。
重点事項「ライフサイクルCO2の削減」の評価項目
「埼玉県地球温暖化対策推進条例」に基づき、「ライフサイクルCO2の削減」については以下の項目を評価項目として評価しています。
- LR3 敷地外環境対策(1.地球温暖化への配慮)
重点事項「緑の保全・創出」の評価項目
「ふるさと埼玉の緑を守り育てる条例」に基づき、「緑の保全・創出」については以下の項目を評価項目として評価しています。
- Q3 室外環境(敷地内)(1. 生物環境の保全と創出)
- Q3 室外環境(敷地内)(3.2 敷地内温熱環境の向上)
- LR3 敷地外環境(2.2 温熱環境悪化の改善)
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